暇半桃花鳥’S LOKA!

露悪趣味で見栄っ張り

機嫌の悪い人は嫌いだ-体調不良と不機嫌のアンハッピーセットについて

機嫌の悪いときというのは、なんらかのよくないことが当人に生じている場合である。そのなかでも代表的なのは、体調不良というやつ。そして、体調不良と不機嫌がうちに雑糅してる人間ほど、手に負えず、わたしが嫌いな類型もいない。いや、わたしが嫌いな人間類型は、ほかにも、腐るほどいるか……。

 

まず、ある人が体調不良の時点で、彼を周匝せる人々はこんな風に思う。「だいじょうぶかしらん」「どこがわるいんだろう」「しずかにしてよう」などなど。いわゆる「気を遣う」のだ。体調不良に起因する気遣いを「えーちょー負担なんですけどー。たいちょうふりょー?なめんなってはなしぃ」と公言するひとは鮮少だろうし、また、わたしなどは〈負担だ〉と感じないように自己暗示をかけているのだろう特に苦にならない。わたしとは違った理由であれ、なんであれ、体調不良の人がいるくらいなんともないタイプの人も多かろう、とモウ。というか、体調不良なんてのは、半ば防遏可能で半ば防遏不可能な事象だから、それを指弾するのは半ば台風による被害を毀謗ようなもので、パッパラパーだ。

 

不機嫌になること。これは、うっとうしい。周囲のわたしたちに至らぬ点があるのかもしれない、いやあるんだろう。だが、不機嫌になられると、こちらの作業や日常にごまかし切れない痛痒が生じる。今一歩さらに気遣って、でも相手方は不機嫌のままで、またさらに気遣う。

 

体調不良と不機嫌の、アンハッピーセット。こいつは、勘弁。台風の被害を謗りたくなる。「ちゃんと管理・整備をしていなかったから、こんなことになったんちゃいますか!?」。惻隠の情が雲を霞と算を乱して蜘蛛の子を散らす。〝含む所〟がムクムクとわがうちに群がり出す。豪蕩たる宸襟ではないチープなわが心は、たやすく黒に染まる。もちろん、アンハッピーセットなひとのまえでは、こんなことは噯気に出せない。でも、鍍金が剥げて、口吻を漏らしているときもあるだろう。言葉の端々に〈あーうっとし〉って滲漏しているんだろう。するとわたしの不満に気付いた相手方は弥まして不機嫌になって、アンハッピーセットのインフレが始まる。こうなると、もう、不干渉戦略以外になすすべがない。

 

 

不機嫌なら蟄居しよう。

 

ひたすら、機嫌がよくなるまで、植物になろう。

 

不機嫌な動物より、不機嫌な植物。

 

体調が悪いなら、さっさと人間をやめよう。不機嫌になる前に、人の間から抜け出よう。ただ、水と食だけを要求しよう。それくらいなら、多くの人が手を貸してくれるだろうから。