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暇半桃花鳥’S LOKA!

露悪趣味で見栄っ張り

2017年4月27日(木曜)

わたしは、けっしてフェミニストではない。

動もすると、フェミニズムっぽく受け取られない以下の対談だが、わたしはそうは思わない。

このふたりが戦っているいるのは、湯浅誠さんの言う「岩盤」だ。

そして、わたしは、そういった「岩盤」を崩していきたいと考えている。

大略彼女らの主張に賛成だが(当然納得できない部分もある)、わけても肯った部分を掲載し、備忘とする。

 


竹信 それが変わり始めたのが2005年から2006年のころなの。なぜか分かります? なぜ風向きが変わったのか。それは、自分の娘や息子たちが非正規になっていくことに新聞社のエラい人たちが気付き始めたからなのね。妻や娘息子を養える世帯賃金を確保するために、非正規への分配問題などにはかかわりたくないと考えていたら、なんと、自分はもうすぐ定年退職なんですよ。後はもう年金しかないのに、娘や息子は相変わらず年収200万円の非正規でしょ。「あっ、これはやばいことなのかもしれない」とようやく気付くわけ。

 

 深澤 しかも、力をもっている人たちばかりでなく、弱い立場の人たちもしらないうちにその言葉にからめとられる。だから、社会の上からも下からも繰り返し発信されるようになるのが、言葉の誤用の怖さだと思うんですよね。
 竹信 社会的に力をもっている既得権益層が、弱い立場にある人たちにも受け入れやすいように言葉をアレンジして、それを強力に流通させる。そうして上の方からも、下の方からも、捻じ曲げられた言葉が飛んで来るんですよね。非常に巧妙な作戦ですよね。私の経験からいうと、2000年くらいに流行ったワークシェアリングという言葉でも苦い思いをしました。

 

深澤 こうした誰でも陥りがちな昔は良かった幻想と、男女の役割幻想は強固なんですよね。
 竹信 そうですね。それは「成功し過ぎた成功モデル」なんですね。高度経済成長で経済が最も成功していた時代は、男女の役割分業をばっちりやっていたわけですよね。育児や介護も含め、家事はすべて女性が引き受け、男性はめいっぱい長時間働いて、家族のためにお金を持って帰る。
 そうやって、福祉にかける税金を節約し、家事の合間の女性パートを極端な低賃金と男性の長時間労働で労働時間あたりの賃金を抑え込んで輸出競争力を上げると輸出が進んで、その成長の成果が賃金に跳ね返り、税金も安くなる、という、それが良いモデルだという刷り込みができてしまった。そんな上の世代と、もはやその経済構造ではもたなくなった現役層には断層といえるほどの断絶があります。
 草食男子が出てくる時代って、低成長に入っている、そこで楽しく過ごすためには、男性もがつがつしないで、男女がほどほどに働いて、自分の生活費くらいは稼ぎながら自然体で生きていくことが必要です。それをかたくなに変えさせまい、転換させまいという堅固な思い込みが根強い。これが日本の転換をすごく妨げていると、私は思います。
 ヨーロッパでは男女の分業をやめて共働きが普通になっていったのに、なぜ日本では変わらないのかというと、やはり、この成功し過ぎたイメージが壁になり、あのパターンを繰り返せばまた「成長」がやってくるという意識が強固に焼き付いているのではないかと思う。変化を促すような草食男子も家事ハラも、ことごとく、そのイメージに合わせて意味合いを変えられてしまう社会。これはもう、呪いと言っていいほどで。
 深澤 そうですね。高度経済成長期やバブル期は成功したのは経済モデルだけだと思います。

 あのころは人情があったというようなことを言う人もいますが、それは幻想でしょう。だいたい電車の中とかも、よっぽど昔の方が荒れていた。今の方がずっと社会秩序は整っていると思います。

[3]「昔は良かった」幻想から脱却せよ - 竹信三恵子、深澤真紀|WEBRONZA - 朝日新聞社

エッセイ > 竹信三恵子×深澤真紀 「家事ハラ炎上!」爆走トーク(3)「昔は良かった」幻想から脱却せよ | ウィメンズアクションネットワーク Women's Action Network

 

 

深澤 もちろん違うことでも怒ってるは思いますよ。竹信さんとか私の家は適当だと思いますが(笑)、多くの働く女性たちはびっくりするぐらい忙しいのに、ちゃんとしているわけですよね。女性誌の影響も大きくて、「丁寧な暮らしを」とか、「夫婦で尊敬し合って、高め合って」とか、そういうコピーに支配されてしまう。
竹信 抑圧的ですよね。
深澤 夫婦なんか高め合わなくていいでですよ(笑)。